ミニトマトは家庭菜園の定番野菜ですが、実際に育て始めると想像より気持ちが落ち着かない存在でした。育て方の記事は多いのに、今の状態が合っているのか分からず、判断に迷う時間が一年を通して長く続きます。
この記事では、正解を教えるための育て方ではなく、ミニトマトと向き合う中で迷った場面や、距離を取り直した瞬間を、年間の流れに沿って整理しています。
春|植え付け前後に迷いが集中する時期
ミニトマトを植える前に考えていたのは、うまく育つかどうかよりも、どこまで関わるべきかという点でした。苗選びや土づくり、支柱の準備などやることは多く、全部を丁寧にやらなければいけない気がして気持ちが先に疲れます。
植え付けの直後は、見た目に大きな変化がありません。葉の色や張りを見て元気そうだと思っても、判断材料としては弱く、毎日確認するほど不安が増えていきました。何もしない時間が正解なのかどうか分からないまま、時間だけが過ぎていきます。
もう少し手を入れた方がいいのか、それとも触らない方がいいのか。どちらの選択にも理由がありそうで、決めきれない状態が続きました。
💡POINT
春のミニトマトは、作業そのものより「判断し続けること」に気力を使いやすい。
初夏|成長の早さに戸惑い始める時期
気温が上がると、ミニトマトは一気に成長を始めます。昨日より背が高くなり、葉の枚数も増え、変化が分かりやすくなります。ただ、成長が見えるようになっても、安心できるわけではありません。
支柱はこのままで足りるのか、わき芽は今取るべきなのか、水は多いのか少ないのか。調べれば調べるほど選択肢が増え、正解が遠ざかる感覚がありました。
手を入れるたびに「やりすぎたかもしれない」と感じる場面が増え、何もしない方が良かったのではと後から考えることもありました。成長期は、関わり方を間違えやすい時期だと感じました。
💡POINT
成長が見える時期ほど、「何かしなければ」という気持ちが強くなりやすい。
夏|実がついてから距離感が難しくなる
花が咲き、実がつき始めると、ミニトマトは庭の中で一番目立つ存在になります。収穫への期待が高まる一方で、ここから失敗したらどうしようという不安も同時に強くなりました。
実の数や色づき、葉の状態が気になり、毎日のように様子を見るようになります。ただ、見ている時間が増えても安心感はあまり増えませんでした。むしろ、小さな変化に一喜一憂してしまい、気持ちが落ち着かなくなります。
意識的に触らない日をつくるようにしてから、少し気持ちが楽になりました。ミニトマトの調子より、自分の気持ちの方を整える必要があると感じました。
💡POINT
実がついた後は、世話の量より「どれくらい距離を取るか」が難しくなる。
盛夏|うまくいっているか分からない期間
夏本番になると、収穫は続いているのに、うまく育てられていると自信を持って言えない感覚が残りました。実は採れているのに、葉が元気な日とそうでない日があり、判断が揺れます。
去年と比べてどうか、他の人の例と比べてどうか。比較し始めるほど、不安は増えていきました。この頃から、正解を探すよりも、大きな問題がなければそのままにする選択を増やしました。
完璧を目指さず、様子を見続けることを選んだことで、家庭菜園が少し静かになった気がします。
💡POINT
夏のミニトマトは、成果と不安が同時に出やすく、判断を減らすことが助けになる。
秋|終わりを意識し始める頃
気温が下がると、ミニトマトの勢いも少しずつ落ちてきます。実が小さくなり、色づきが遅くなり、続けるか片付けるかを考える時間が増えました。
まだ実はついているけれど、これ以上無理をさせる必要はないのではと感じ始めます。終わりを決めることに迷いはありましたが、自然に任せて片付けると決めたことで、気持ちの整理がつきました。
💡POINT
終わりをどう迎えるかは、収穫量よりも気持ちの負担に影響する。
年間スケジュールを振り返って
一年を通して感じたのは、ミニトマトは作業量よりも、判断に迷う時間が長い野菜だということでした。何をするかより、何をしないかを考える場面の方が多かった気がします。
うまく育てることより、無理なく付き合うことを優先したことで、家庭菜園そのものが重くなりませんでした。ミニトマトは管理する対象というより、距離感を調整し続ける相手だったように思います。
💡POINT
ミニトマトは「管理する野菜」ではなく、「付き合い方を探す野菜」。

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